1972年9月に日中国交正常化され、50年の節目を迎えたことを祝ってのコンサートが名張市のadsホールで開催されました。今、現実にウクライナがロシアから攻撃されている現状と、過去の日中戦争が重なり、戦争はいつの日も悲しみや苦しみ以上の弊害をもたらすものと心が痛み、少し重い気持ちで足を運びました。
世界中が平和を願っているはずなのに、地球に住む人類の歴史はまだ一瞬しか存在していないのに、少子高齢化で、嫌でも人口減少に歯止めがかからないのに・・・。
そんな思いの中、第一部の記念式典と第二部の記念コンサートという構成で、中国と日本の伝統的な演目とギター演奏、オペラ等盛りだくさんの内容でした。上野緑さんのソプラノは、しっとりとして、情緒豊かで声量もあり、オペラ鑑賞に行きたくなりました。「ちめいど」さんは、お兄さんの中越雄介さんがお一人でしたが、暖かい声で森山直太朗さんの「さくら」。そしてオリジナル曲の「はんぶんこ」には、懐かしさと子どもらしさの描写に、目頭が熱くなりました。名張市観光大使の竹田京右さんのギター演奏も、素敵でした。東京マラソンの出場権を頂いていたのにもかかわらず、こちらに来て下さったそうです。そして、「音楽はお互いの国に共通するものがあり、平和を象徴するもの」と、コメントされました。
私たち一人ひとりは、平和を願い、お互いを尊重しながら生きているはずです。なぜ、国同士が一人ひとりの国民の思いをくんで、争いをせず、お互いの主義主張に耳を傾け、よりよい選択ができるまで話し合うことができないのでしょうか。今はグローバルな社会で、国と国との確執を飛び越えて、人類としての存続に力を注がなければいけない時代だと考えますが、世界は見えないところで逼迫しているのかも知れません。
主義主張を通すにも、時代に合ったやり方があるはず。今日のようなコンサートが開催できるのも、平和であるからこそだと思います。今、国連ではSDGs(持続可能な社会)を構築するため、地球規模で取組んでいるときに、こんなことになるなんて・・・。取り返しのつかないことにならないことを願います。